ギックリ腰 原因とマッサージによる対処法

「中腰で顔を洗っていたら腰の激痛に襲われた」

「車からおりた途端動けなくなった」

「くしゃみがきっかけで腰がかたまった」

このような経験ありませんか?

俗にいう「ギックリ腰」です。

その原因と対処法について

私なりの見解も交えながら論じたいと思います。

 

ギックリ腰とは?

「ギックリ腰」は急な強い腰の痛みをあらわす俗称で、

医学的には、

「急性腰痛症」などと診断されます。

下肢(脚・足)の症状がなく、何かしらの原因によって、

腰周りの筋肉や靭帯に急な炎症や痛みを生じている状態のことです。

あまりにも痛みが激しいことから、

欧米では俗に「魔女の一撃」などといわれることもあるとか。

一方で、腰痛のはっきりした原因(器質的な、いわゆる特定できる問題や疾患)がなく

3か月以上痛みがつづいたり、繰り返す腰痛を「慢性腰痛症」といいます。

ギックリ腰の原因とは

ギックリ腰にはいくつかの原因が考えられます。

発症の直接的な原因は

急に腰をひねることや重いものを中腰で持った時、

スポーツなどの運動、就寝時の姿勢などがあります。

洗顔時やくしゃみ、靴下を履いている時に急な痛みにおそわれることも。

しかし、多くのギックリ腰は

発症する以前から基礎的な疾患や日常の生活習慣が原因として潜んでいる

ことも少なくありません。

 

腰椎(腰の背骨)を中心とした問題

まず忘れてはいけないのが整形外科的な疾患があるかどうかです。

たとえば、加齢に伴う腰椎の変性(変形などの退行性変化)をはじめ

腰椎椎間板ヘルニアやすべり症圧迫骨折(骨粗しょう症)など。

このような腰の背骨を中心とした疾患がベースにあることで、ギックリ腰が誘発されることもあります。

また、背骨と背骨の間にある小さな関節の椎間関節や

骨盤にある仙腸関節もギックリ腰の原因となる好発部位です。

症状が数日経っても改善しなかったり

腰の痛みがおさまった後、お尻や足に痛みやしびれがあらわれるようなことがあれば

自己判断せずに一度整形外科を受診して

きちんとした検査・診断を受けてみることをオススメします。

また、睡眠中は、腰椎の間にある椎間板(ついかんばん)というクッションが

水分を吸収することや、筋肉が硬くなりやすいため

起床時に腰の不安を感じた時は、特に注意して動く必要があります。

腰部や臀部を中心とした筋肉の問題

上記の整形外科的疾患がベースにあるものに加え

筋肉自体や筋肉を覆っている筋膜の問題も腰痛とは密接です。

筋肉を酷使しすぎてしまったり、外傷(怪我や事故)による筋挫傷がきっかけで

腰まわりのバランスを崩してしまうこともあります。

また、関節や椎間板などの組織に損傷が生じることで

生理的な防御反応から筋肉が異常な緊張を起こしてしまうことがあります。

このような状態を「スパズム」といいます。

また、このようなことがきっかけで生じた筋肉のコリ(硬結)が

トリガーポイントとなり、その部位のみならず遠く離れた部位に痛みを生じることもあります。

 

悪癖や不良姿勢

日常における運動不足や仕事中の姿勢の悪さなどから

知らずに腰周りの筋肉や関節に負担がかかっていることが原因になることもあります。

特に近年はデスクワークなど生活様式の変化から

背骨の生理的な湾曲(カーブ)を失い、

腰椎に負担をかけている姿勢がよくみられます。

体の使い方や自らの姿勢を見直すことがギックリ腰を防ぐ大切な要素となるでしょう。

 

内臓や肉体の疲労

消化器系や泌尿器系、生殖器系、血管などといった内臓の問題も

急な腰の痛みとしてあらわれることがあります。

また、疾病でなくても内臓のはたらきに異常があらわれることで

腰や臀部、下肢の筋肉を無意識のうちに緊張させてしまうことがあります

普段いつもしているような、ちょっとした動きで筋肉を傷めてしまうのは

実はこのような内臓のはたらきが関与していることも考えられるのです。

また、

強い痛みをともなうものが

安静にしても軽減されなかったり、夜間時強く痛みが増すようでしたら

(ただし、筋肉の挫傷などは、炎症によって痛みがあらわれることもある)

すぐに医療機関を受診するようにしてください

 

その他

上記に加え、

風邪の引き始め心の問題気象の変化などもギックリ腰を誘発する因子となることが考えられます。

 

ギックリ腰になってしまった場合のマッサージによる対処法

それでは実際にギックリ腰になってしまった場合どうしたらいいのでしょうか。

「安静にしなさい」

と言われても、どれだけじっとしていてもなかなか治らないことも多いものです。

少し痛みが軽減するだけでも生活がラクになり不安も軽減します。

ただし、

まずは具体的なマッサージの対処法の前に覚えておいてほしいことを4つ挙げます。

■あせらない。

■ゆっくり動かす。

■傷む部位を押し揉みしすぎない。

■無理に痛い動きを何度も繰り返し試さない。

このようなことが実はとても大切です。

さらに、以下に紹介するマッサージに加え、テーピングやアイシング

医師に処方される消炎鎮痛剤なども

急性期の痛みを緩和してくれるものです。

 

1.委中

膝の裏にあるシワ(膝窩)の真ん中にあるのが委中(いちゅう)というツボ。

ギックリ腰にはもちろん、坐骨神経痛や膝の痛みにも即効性が期待できます。

指の腹でポイントをとらえる際

しこりのようなコリコリしたものがあれば、

それをゆっくりとほぐしていきましょう。

人にもよりますが、膝裏のしわの真ん中、やや内側

足首よりのところにかたいコリコリ(硬結)がみられる傾向があります。

痛みをともないやすく、ここにはリンパ節や神経、血管も密集していますので

やさしい圧でマッサージするといいでしょう。

 

2.かかと~アキレス腱

アキレス腱から踵(かかと)の骨を両手(または片手)でつかむか、つまむようにして

数往復するようにマッサージします。

左右いずれも痛みをともなうこともありますが

いずれかのみに強い痛みを感じる場合

少し多めにそちらをマッサージするといいでしょう。

経絡というエネルギーラインはもちろん、足首の動きや力学的負荷の改善

さらには筋膜のつながりからも腰痛緩和の効果が期待できます。

 

3.殿筋

お尻の外側には歩いたり、立ったりするのに欠かせない中殿筋と小殿筋があります。

経絡でも膀胱経と胆経いずれもが関わる、環跳というツボも存在し

ギックリ腰の痛みを緩和させるのに再現性の高いポイントです。

体勢をとるのが難しければ、テニスボールを臀部の下におくか、手で押しあててアプローチしてもいいでしょう。

 

4.中封

足首にあるツボが中封(ちゅうふう/ちゅうほう)。

肝経に属し、下腹部と関連があり、血流を改善させるのに用いることも。

この奥には足の動きの要石ともいえる「距骨」が存在します。

指で押してもいいですが、手が届かないこともあるので

反対の足の踵を内くるぶしの前に当てたまま

ゆっくりと当てている膝を上下に動かして刺激をあたえていきます。

 

注意したいポイント

実は注意しなければいけないのがストレッチや運動

痛みが表れている時にストレッチや運動をすると

かえって痛みが悪化してしまうケースがあります。

腰痛が表れている部位のストレッチは行わないようにしましょう。

早期に回復させるため、運動を積極的に行っていくことも大切ですが

痛みが強い段階で腰を捻じったりしてはいけません

ただし回復期においては、骨盤や股関節を普段から動かしたり、ストレッチすることで

筋膜のつながりや東洋医学の経絡という観点から

痛みを緩和す ることも期待でき、腰痛予防としても有効です。

また、患部(痛む部位)に対してマッサージを行うことは

ストレッチ同様悪化してしまうことも少なくないことも覚えておきましょう

 

東洋医学(中国医学)ではこう考える

東洋医学では、「ギックリ腰」の原因を大きく2つに考えます。

1.外邪によるもの

外邪とは、自分以外の自然の異常な状態を意味します。

例えば急な気象の変化などが代表的な例で

「寒さ」「風」、さらには「湿気」が原因で筋肉に痛みを生じると考えます。

こちらは、以前にも紹介した「寝違え」と同様の考え方になります。

ですから、冬の寒い時期、足腰を冷やしたり、雨に濡れたままほっておくのはいけません。

また、梅雨の時期に運動不足が続いていたりすると、

実は「ギックリ腰」も起こりやすかったりします。

 

2.内因によるもの

東洋医学では、五臓六腑という内臓のはたらきを大切に考えます。

「ギックリ腰」はその中でも

筋肉を滋養する上で大切な「肝」と「腎」のはたらきと密接な関係にあります。

いずれも過労や心労などの影響を受けやすいところ。

精神的なストレスは、「肝」や「腎」のはたらきを低下させ

「気血」の巡りを滞らせてしまいます

要は、普段からストレスを溜めすぎることなく

気の流れが(気持ちが)スムーズであれば

先に挙げた「外邪」の影響も受けにくくなります。

また東洋医学では「腰は腎の府」(腰は腎の居場所である)として考えるため

腰痛は腎とは切っても切れない関係です。

その腎と親子関係にあたる肝もまた、メンタル面や筋膜の問題などとの関連が密接であることから

「腎と肝」を労わっていくことが大切であると考えます。

これらの労わり方については、また別に投稿したいと思います。

 

まとめ

「ギックリ腰」の原因とマッサージによる対処法について講じてきました。

いかがでしたか?

ギックリ腰もやはり、普段の生活における体からのシグナルかもしれませんね

生活習慣の乱れや運動不足、胃腸の不健康など

普段から気になっていたけど放っておいた方も、

ぜひこの機会にご自分の身体と向き合ってみていただければと思います。

また、日頃のメンテナンスとして

きちんと体の疲れを取り、普段から心身の緊張をゆるめていくことが大切です

ホリスティック・クーラの背骨整えボディケア、および骨盤整えリフレでは

解剖生理学や生体力学の観点と、東洋医学の経絡経穴理論を取り入れて

背骨の緊張を緩める独自のアプローチを行っていきます。

・腰痛がなかなか治りにくい

・ギックリ腰を繰り返し起こしやすい

・普段から疲労が取り切れない

・背中やくびの凝りや緊張が気になる

・腰に不安感を感じている

このような方はもちろん

ギックリ腰をはじめ急な症状が起こりにくい身体づくりに、ぜひご利用いただければと思います。

セラピストは全員、私、石垣英俊の直接指導・厳しい研修をクリアしていますので

自信を持ってオススメできます。

気になる方(はじめての方)はホットペッパービューティからお申込みいただくと大変お得です。

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また、

ギックリ腰を再発させないために

普段の生活習慣はもちろん、ヨガやピラティスで体幹と呼吸を意識した肉体づくりもオススメです。

 

石垣英俊 プロフィール

臨床家の父に鍼灸治療を師事。2004年に開業し、体の痛みや不調に悩んでいる人々へ、

よりよい施術、環境、アドバイスを提供すべく研鑽を積んでいる。

神楽坂ホリスティック・クーラ®代表。

一般社団法人日本ヘルスファウンデーション協会理事。

東洋医学の健康観と背骨のしくみとはたらきを学ぶ「ナーチャ」校長。

「アラウンドセラピー®」を主宰。

鍼師、灸師、按摩マッサージ指圧師。

オーストラリア政府公認カイロプラティック理学士(B.C.Sc)、応用理学士(B.App.Sc)。

中国政府認可世界中医薬学会連合会認定国際中医師。

全米ヨガアライアンス200h修了ヨガインストラクター。

著書に『背骨の実学』『腰痛の実学』 『コリと痛みの地図帳~プロが教えるマッサージ処方箋72』 (ともに池田書店)など。

健康に関わる雑誌監修も多数。

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